

さまざまなグラスを使って、グレンモーレンジィの多彩な魅力を味わおう
「グレンモーレンジィ オリジナル」を6種のグラスでテイスティング
ボブ:
それでは庄司さんと一緒にいろんなグラスのタイプの違いで、それぞれのグレンモーレンジィの味わいや楽しみ方がどう変わるか、いろいろトライしてみたいと思います!まずは、今日はどんなグラスを使うのでしょうか?
庄司さん:
ウイスキーもグラスで印象が変わりますので、皆さんがよく使われていると思われるグラスをひと通りご用意しました。簡単にご紹介しますと、左から、「ショットグラス」「ロックグラス」「テイスティンググラス」「コニャックV.S.O.Pグラス(以下コニャックグラス)」「シングル・モルト・ウイスキーグラス」、最後に「ワイングラス」となります。
テイスティンググラスはボブさんが普段お使いになられているグレンモーレンジィのオフィシャルのもの(非売品)、そして、シングル・モルト・ウイスキーグラスは、リーデルが開発したシングルモルトウイスキー専用のグラスです。こちらの6種類のグラスでグレンモーレンジィを楽しんでみたいと思います。
ボブ:
非常に楽しみですね!よろしくお願いします!
「ショットグラス」
ボブ:
では初めに「ショットグラス」からですが、どんな特徴があるのでしょうか?
庄司さん:
その名の通り、ショットでクイッと楽しむ!というグラスですね。
ボブ:
では、まず香りから確かめてみましょう。……けっこう、ストレートに鼻に香りが入ってくる感じですね。香りのパンチが強いかなと思っていましたが、意外とそうでもない?
庄司さん:
そうですね、もっとガッと強く入ってくると思ったら、それほど強くないですね。
ボブ:
では、ひと口飲んでみましょう。
飲んでみると、舌の上にガツンとくる感じがありますね。これはグラスの形によるものなのですか?
庄司さん:
グラスの口径が小さいので、口に含むとグレンモーレンジィのかたまりがまとまって入ってくるイメージです。だからインパクトが強く感じられます。それから口に含む量も関係しています。飲む際にクッとある程度の量が入るために、より強く感じるのかもしれないですね。
ボブ:
面白いですね~!
「ロックグラス」
ボブ:
それでは、次は「ロックグラス」ですね。
では早速ノージングからやってみましょう。……思ったより香りはソフトに感じますね。
庄司さん:
確かに柔らかいですね。
ボブ:
香りがよりフルーティーに感じます。では、ひと口飲んでみます。……ショットグラスよりも口当たりが柔らかく感じますね。
庄司さん:
ショットグラスよりも飲み口が広い分、フレーバーがふわっと広がります。ショットグラスは広がりません。それでより柔らかく感じられたのかもしれないですね。
ボブ:
これも素晴らしいと思います!
「テイスティンググラス」「シングル・モルト・ウイスキーグラス」「コニャックV.S.O.Pグラス」
ボブ:
今度は、グレンモーレンジィの「テイスティンググラス」、リーデルの「シングル・モルト・ウイスキーグラス」と「コニャックグラス」の3つです。同時に比べるということですが、その理由は?
庄司さん:
ウイスキーはアルコール度数の高いお酒なので、それほど大きくないグラスがよく使われます。そこで同等のサイズで形状が違うものを集めて、それぞれどう違うかを試してみようという意図でご用意しました。
ボブ:
では、僕が一番慣れていて安心できる「テイスティンググラス」から試してみます。形としてはチューリップ型で上の方がすぼまっています。香りは……、バニラ、そしていつもの柑橘の香りが感じられますね。
では飲んでみましょう……、ひと言でいうと「安心」。バニラもしっかり感じますし、桃の香りもあって強すぎずソフトすぎず基準となる味わいが感じられる、一番慣れ親しんでいる味わいです。
ボブ:
そして、次のグラスですが、これはテイスティンググラスとは完全に形としては逆ですね。
庄司さん:
はい、これが「シングル・モルト・ウイスキーグラス」です。シングル・モルト・ウイスキーグラスはグラス先端のすぼまりがなく、下から中ほどの部分はショットグラスのようなストレートな形。それだけに、スパイシーなどある種の香りが感じやすくなります。
グラスのリム(グラス先端の飲み口)が反っているので、グレンモーレンジィが非常に柔らかく舌の上に導かれるイメージです。
ボブ:
では、まずノージングから。……アルコールの強い刺激を感じなくてソフトな香りが広がりますね。
庄司さん:
確かにグッと吸い込んでも、刺激はないですね。
ボブ:
すごく柔らかいバニラビーンズの香りがあって、バニラアイスのクリーミーさを感じます。では、ひと口飲んでみましょう。……すごくフレーバーが広がりますねえ。
庄司さん:
最初は狭く入ってきて、それから広がる。そうした飲み口の形状から柔らかく感じるのかなと思います。
ボブ:
そして、「コニャックグラス」です。
庄司さん:
次にご紹介する「コニャックグラス」は、2つを合わせたような「一度すぼまってから広がる」形になっています。この「くびれ」の部分が、グラスを傾けて飲む時に、グレンモーレンジィにとっては「小高い丘を越えていく」感じになるので、ほんのわずかなグレンモーレンジィが、舌の先にピンポイントで導かれます。
ボブ:
では、まず香りから。……香りは柔らかいですが、シングル・モルト・ウイスキーグラスよりもそこそこしっかり、でも嫌なアルコールの刺激はまったくないというか。
庄司さん:
その通りですね。嗅いでみると甘い感じがあります。
ボブ:
フルーティーな香りがしますね。ではひと口……、美味い!
庄司さん:
美味しいです!舌の先にくるのがこのグラスの特徴なんですが、いかがですか?
ボブ:
確かにちょうど舌先にグレンモーレンジィが入ってきて、甘さ、それもベリー系の香りも感じます。3つのグラスで飲み比べてみると、それぞれにグレンモーレンジィを異なるフレーバーで表現している感じがします。
庄司さん:
はい、ぜひ3つとも味わっていただきたい美味しさです。
「ワイングラス」
ボブ:
ストレートで飲む最後のテイスティングは「ワイングラス」です。これは普通のワイングラスなのですか?
庄司さん:
はい、最もオーソドックスでスタンダードなものです。ご自宅にもよくあると思いますのでご用意しました。
ボブ:
これもテイスティンググラスと同じで、チューリップ型で先がすぼまった形ですね?
庄司さん:
容量としては少し大きめですので、それが香りと味にどのような変化をもたらしているかを確かめてみましょう。
ボブ:
思った以上に柔らかいですね!そして、柔らかい中にスパイスの風味もあります。
庄司さん:
そうですね、もっとぐーっと香りが集まってくるかと思っていたのですが違いますね。
ボブ:
それに少しショウガの風味も感じられます。バニラも。何といいますか、オレンジピールのチョコレートにショウガを添えたような感じ。
庄司さん:
なるほど、わかります!それをおつまみにするのもいいかもしれませんね。
ボブ:
最高のおつまみですね。では、飲んでみましょう。……舌に当たるところと香りの広がり方はテイスティンググラスに近いです。そこに先ほどのスパイス感が加わった印象ですね。ウイスキーをワイングラスでテイスティングするのもありですよね。
庄司さん:
そうですね、まだウイスキーグラスを買うかどうか迷っているという方は、まずワイングラスで試されるのも良いと思います。
オレンジハイボールをリーデルの「ハイボールグラス」で楽しむ
ボブ:
それでは、最後に「ハイボールグラス」をご紹介します。ハイボールグラスを選ぶ際の大切なポイントは?
庄司さん:
一概にはいえませんが、ご自身の好みやフィーリングを重視していただいてよいと思います。今回ご用意したハイボールグラスは先ほどご紹介したロックグラスのように、どっしりと重厚感があり、かつメジャーにも使える切れ込みがあるのが特徴です。最近では細身のモダンなグラスも人気があります。
ボブ:
ここにグレンモーレンジィのハイボールを用意しました。このままでも柑橘の香りが広がりますが、さらにグレンモーレンジィの柑橘香る「オレンジハイボール」にするためにオレンジピールを使います。グラスのふちを回すように皮を絞って、オレンジオイルを飛ばします。で、そのままグラスの中に入れてしまいましょう。それでもう一度香りを嗅いでみてください。
庄司さん:
ああ!すごく良い香りがします!
ボブ:
では、ひと口飲んでみましょう。……美味しいですね。まさに「完璧なハイボール」です。
庄司さん:
はい、この季節にぴったり、完璧です。
ボブ:
今日はいろいろなグラスでグレンモーレンジィのテイスティングを試してきましたがいかがでしたか?
庄司さん:
どれも美味しかったのですが、グラスによってグレンモーレンジィのさまざまな面が感じられて本当に楽しかったですね。隠れていた香りを発見したり、味の複雑さやテクスチャーの違いも感じられたり、すごく面白かったです。
ボブ:
まるで、さまざまな洋服に着替えるとその人の印象が変わるように、グレンモーレンジィのいろいろな魅力の変化が感じられました。本当にいろいろな楽しみ方があるんだなと思いました。皆さんもぜひ試していただきたいと思います。では、最後にもう一度、スランジヴァーで締めましょう。またお会いしましょう。
庄司さん:
スランジヴァー!